1400階建てのマンション

 

俺は高いところが苦手だ。

 

いわゆる「高所恐怖症」というやつ。

 

生まれた時からとかではなくて、子供の頃は家の屋根とかに登ったり

ジェットコースターも乗るのが好きだったから育ってくる中で、恐怖を感じるようになったんだと思う。

 

先日、本当に変な夢を見た。

 

夢のスタートは、エレベーターを降りた直後。

 

外に広がる景色を見て、俺は地面に身体全てで突っ伏した。

 

怖い。

 

下が見えない、と思った。

 

見たわけじゃないけど。

 

なぜか夢には弟が出演していて「お前高いところダメだもんね」と笑う。

 

今これを書きながら思い出したが、弟も俺くらいに高所恐怖症だったはずだった。

 

しかし夢の仲の弟は無慈悲にも高所が得意のようだった。

 

続けて「1400階建ての1399階だもんね」と聞こえてきた。

 

気が遠くなった。

 

きっと夢の中の俺は、気絶したんだろう。

 

それと同時に現実世界で、目が覚める。

 

昔から、高いところにいる夢を見ると下半身が痺れる。

 

下から高所を見上げても、上から地面を見下ろしても痺れてくる。

 

まだ覚醒しきってない頭で、もう一度睡眠を選択する。

 

ハッと目を覚ますと、1399階に俺はいて、目の前に弟もいる。

 

その瞬間、足の痺れと共に二度目の覚醒。

 

その痺れがあまりにも痛いので目が覚めてしまった。

 

 

起きて、俺は考える。

 

1400階建てのマンションってどんなだよ。

 

ツッコミどころ満載すぎる。

 

エレベーター乗り損ねたら、とんでもない時間かかりそうだし

そもそも上の階に住めば住むほど、起床時間は早くならなければならない。

 

出勤時間の1時間前で間に合うだろうか。

 

新鮮な食材も少し劣化してしまうかもしれない。

 

そもそも高さ的にどこらへんまでいくだろうか。

 

耐震構造はどうだろうか。

 

考え出すと本当にくだらない。

 

俺は高いところにロマンを感じることはない。

 

なんて夢を見てしまったんだろう。

 

 

夢占いで調べてみたら、「このままではいけない」という努力への暗示とかあったけど、確かにそのとおりかもしれない。

 

今完全に停滞してるもんな。

 

もっとしっかりしないと。

 

 

それにしても高すぎるだろ…。