キンキンに冷えてやがる!!映画「カイジ ファイナルゲーム」を観てきた(ネタバレ注意)

どうもどうも。

 

昭和生まれのカイジを地で行く男こと、こだまです。

 

つい先日、この映画を観に行きました。

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藤原竜也好きにはたまらない、そんな作品ですね。

 

とりあえず、ネタバレはあんまりしたくないから、後半の方に映画のことを書きます。

 

それまではカイジファンのたわごと。

 

 

そもそもカイジって?

 

週刊ヤングマガジンにて連載中の…

というか、

もう俺がここで書かなくても、みんな知ってるよね?!(もし知らないならググれ)

 

藤原竜也で実写化した、あの「カイジ」だ。

 

ちなみに、俺は藤原竜也が大好きだ。

 

藤原竜也が出演する”実写化作品”にハズレはない。

 

これはネット界隈でも、そう言われている。

 

パッと浮かぶだけでもDEATH NOTE」「るろうに剣心なんかは、もう当たりでしかない。(顔は隠れてるけど、志々雄真を演じれるのは藤原竜也だけでしょ。)

 

そこに続き、やはり「カイジ」は外せないだろう。

 

最初は、鼻の高さから役を勝ち取ったのか?と思っていたが、それどころではなかった。

 

映画「カイジ」の一作目と二作目の感想から書いていこうと思う。

 

 

一作目についての思い出

 

もともと昔からカイジが好きだったわけじゃないが、映画を初めて観るより先には読んでいた。

 

それで言うと、

 

なんで、遠藤さん女になってんの?

 

って感じだった。

 

天海祐希は嫌いじゃないが、原作から一番大きく変わったのはここだと思う。

 

ちなみに、一回観てみたら分かるが

 

遠藤さん女でも良かったんじゃない?!って思うレベル。(石田さんの子供も娘に変更されてるからね。)

 

これは本当に、映画版で打ち崩された常識だったし、他の作品なら許せなかったかもしれない。(バランスがよかった)

 

あと、福本伸行作品は「ギャンブルの世界に女性は必要ない」を徹底してるのが本当に好き。

 

映画では、それを壊してるところと忠実に守ってるところが、いい感じに応えてる感じがする。

 

あと、やっぱり松山ケンイチ出るしね。

 

原作の佐原が普通に好きだったから、演じてくれるのが松山ケンイチでよかった。

 

全体的に「鉄骨渡り」が省略されてたのが物足りなかったけど。

 

ビールのシーンでも、”犯罪的”から”悪魔的”って言葉に変わっていたのも最初はどうかと思ったけど、

 

ここまで原作と実写版で「似て非なる言葉」で、同じくらい人気を博す言葉は他にはないだろうと思う。

 

一番の文句は、遠藤さんが女性に変更されたことより、

 

地下チンチロが雑だったこと。

 

それでも相当クオリティ高かったんだけどね。

 

あと、利根川を演じる香川照之は、原作より若い感じがするのがあれだけど、かなりいい役してる。

 

「ヘェビぃぃ!!」の怪演は、原作ファンの俺でさえ、震えた。

 

 

二作目の思い出

 

個人的に、いい思い出が多い。

 

前作の敗北者である、あの”利根川が味方になる”という異例のストーリー。

 

原作では、このポジションは本来は遠藤さん(演:天海祐希) だったけど、

 

原作での”宿敵”である利根川が味方になる異色の感じが本当にたまらない。

 

坂崎役の生瀬勝久は、マジで原作レベルで似てた。

 

「パチンコ沼」編はマジで好きな話なんだけど、これもやっぱり原作が好きすぎるんだよね。

 

初めて原作のカイジを知ったときは「パチンコ沼」編からだったんだけど、

 

パチンコしたことない俺からしたら、基礎知識しかわからないのよね。

 

でもね、一つだけ言えることがある。

 

「パチンコ沼」編は、パチンコじゃないんだ。

 

あれ、実はバトルものなんだよね。

 

パチンコやってない。

 

肉体からスタートする、メンタルバトル。

 

これって、実は、パチンコものと思ってる人も多くて(昔の俺がそうだった)

 

それが本当にもったいない。

 

あの伏線の張り方とか回収の仕方で、これが福本伸行だ!!と思う話ではある。

 

でも一番好きなのは、原作の地下チンチロだけどね。

 

「あんた俺の目を見た」は、今までのマンガ界でも最強すぎる。

 

 

カイジの魅力って?

 

これだけは、他のマンガと絶対的に違うことがある。

 

似たようなテイストで 、ウシジマくんもあるけど「カイジ」も

 

圧倒的に、お金を持ってる人が正しい。

 

ということ。

 

それを学べるバイブルみたいなものだよね。

 

「お金より大事なものがある!!」

 

とか言ってる人がいるけど、それ言ってる人ってだいたいが、お金持ってない人だよね。

 

なんでかって、そもそも”お金というものがとんでもなくかなり大事”なものだから。

 

お金で替えられないものはたくさんあるけど、お金で救えるものもたくさんあって。

 

それを無視して「お金が大事」とかいうやつは綺麗事なんだよね。

 

どこかで読んだけど、”子供の純粋な優しさで募金する1000円より、お金持ちの気まぐれな100万円が世界を救う”ってのは明白。

 

綺麗事をやめろとは言わないけど、自分の力の無さを「お金より大事なものがある」とかにすり替えるなってね。

 

中途半端な優しさは世界を救えないぞ。

 

綺麗事で世界を救いたいなら、救ってから言え。

 

カイジは、そういう視線に、喝を入れてくれる作品。

 

特に好きな言葉が

 

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これは、見る人によって絶対に価値観は違うかもだけど、間違いじゃないと気づいてほしい。

 

少なくとも、俺の中では、金は命より重い。

 

じゃなきゃ金絡みの自殺なんてもっと少ないだろ。

 

 

カイジ ファイナルゲーム」

 

今回、一番衝撃だったのは冒頭。

 

カイジ ファイナルゲーム」は、2020年以降を舞台にしている作品だ。

 

2020年と聞いたら、皆は何を浮かべるかな?

 

 

 

俺はよく分からんかったけど、「東京オリンピック」。

 

あれが引き金で株価の暴落やらいろいろあってからの、”崩壊寸前の日本”が描かれる。

 

ここって、まじで鳥肌立ったんだけど、

 

マジで、これから起こりえるぞ。

 

 

さらに、日本国家が預金封鎖について、可決に踏み切ろうとする。

 

マジでありえるぞ?

 

 

カイジでも衝撃の強い”地下帝国”(あれはマジであると思う)が、今の日本全土で行われてるような”未来”の状況。

 

マジでこれ、あるぞ?

 

あれが、地上で起こってる。

 

もう本当に、取り返しつかないレベル。

 

日本人は政府の支持に従う国民性だからね、今の状況も大概おかしいのに、生きれてるから飲み込んでるんだ。

 

まあ突っ込みどころはある。

 

暴動は多分起きるだろうけど起きてないし、勝負の世界が潔白すぎるとことか。(カイジ作品は意外に”勝負の結末”に対してズルが少ない)…ウシジマくんに限らず、ピストルを脅しで持ってくるやつがいるし。

 

だけど、今の日本見てたら分かるよね。

 

政治家が守ってるのって、国じゃなく自分らということ。

 

うちらは、なんとなくでしか守られてないんだよね。(それって守られてない)

 

だってこの映画でも悪役が言ってたけど、生活保護だとか何だって国の浪費でしかない。

 

守る必要ないんだけどね。

 

じゃあ、守る必要がある人って誰なのかな…?

 

答えは出てる。

 

そういうのも含め、このままの日本じゃ、終わるのは目に見えてる。

 

100年後、たぶん日本はないかもな。

 

そんな焦りが出てくる映画だった。

 

 

カイジ ファイナルゲーム」のゲーム

 

やっぱり今回もゲームはこだわってた。

 

福本伸行原作なら、ほとんど批判はできない。

 

意外に、最初のゲームである「バベルの塔」に、カイジが簡単に勝つところも面白い。

 

それがこれから行われる、トンデモゲームの幕開けに過ぎないからだ。

 

ちなみに「バベルの塔」で”鉄骨渡りしてるカイジ”は可愛い。

 

あれをやれるのは、一作目のカイジを通ってきてるからではある。

 

あと、完全ネタバレだけど、「バベルの塔」攻略の道筋を作ってくれるのは、原作でも人気キャラである班長

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実写版は松尾スズキだけども、あの人もぴったりだよなあ。(アニメ版はチョーが声やってる)

 

いつか原作でも、この話をやってほしいくらい。

 

あ。あと、真剣佑カッコよかったんだけど、肩幅広すぎてスーツがパッツパツだったよね。

 

それもカッコよかったんだけど、少しやりすぎかな。

 

あと、登場時も「スーツ&メガネ」は、その前に出てる福士蒼汰とキャラかぶりすぎね。

 

最初同じ人かと思った。笑

 

 

でもとりあえずゲーム紹介。

 

 

バベルの塔

街中のビルの屋上に棒が立てられ、そのてっぺんの棒の上のカードを奪い合う。

 

映像を見る限り、このゲームはルールが結構何でもありなので、ドローンが一番強そう。

 

でも、この世界でドローンは少し無理ないか?いや、ドローン自体はあるんだろうけど、そこまで高民度な人いないから。

 

ドローンのデブは、少しだけ映画のバランスブレイカー。(後にいいポジションになる)

 

兵藤に対抗する純粋な役割の組織が出てくるのは、カイジではあんまりない描写だから、ここらへんの味方は全部好きになる。

 

 

「人間秤」

福本作品の中でも結構珍しい、完全に生き残れるけど資産がなくなるというタイプのゲーム。

 

しかも面白いことに、人脈を使って行う賭けゲーム。

 

ある意味、一作目の初戦→利根川戦のオマージュか。

 

原作の黒崎はもっと大人しいけど、吉田鋼太郎演じる黒崎もたまらないな。(前映画と演者変わってる)

 

福士蒼汰と一緒に出てるから、「ちょっと今から仕事やめてくる」思い出す。

 

少なくとも”ブラック会社の上司”やらせたら、吉田鋼太郎はピカイチ。

 

ルールがかなりえぐいんだけど、死ぬことはないゲームだから、地下帝国からやり直してきてくれたら。

 

4つの「F」がテーマになる。→「Family」「Friend」「Fixer」「Fan」

 

あれ、これって、「F4」じゃね?花より男子

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とにかく松田翔太若い。

 

とかいうのは置いといて。

 

財力だけじゃ勝てないし、”事前準備”も必要で。

 

これは正直「運」でしかなくて、カイジが勝てたのが奇跡。

 

見てたら圧倒的に負けでしかなくて、その運否天賦をつかめるのがカイジなんだなーと。

 

ほんの少し萎えたけど、次の戦いの伏線と考えたら悪くなかったかな。(戦略的に、ここで内容的には完敗してるってのがいい映画、いい原作)

 

ただ「時計を進ませてある」ってシーンに関しては、他の映画では観れないくらいのとんでもない衝撃だった。(本当に一番の見所)

 

あれは、今回の映画で一番カッコよかったよ。

 

そして福本作品と実感するくらいの強シーン。

 

あと、このゲームの紹介の映像に、篠田麻里子がキャバ嬢役で出てるんだけど、

 

昔、とあるお店で知り合ったキャバ嬢さんが「同じ店だった先輩の篠田麻里子に、彼氏を寝取られてから嫌いになった」

とか言ってて、少し俺には感慨深かった。

 

確かにむかつくけど、どうでもいいから、みんな幸せになろう?

 

 

ドリームジャンプ

 

個人的に、一番胸糞の悪いゲーム。

 

マンガ版の「”普通”の鉄骨渡り」を”最悪”まで昇華させたゲーム。

 

前半にこれが出てきたときは、マジですごかった。

 

映画観てる間中に、鳥肌が止まらなくて総毛立ったよ。(映像の間ずっと)

 

”悪趣味”にも程がある。

 

そもそもコンセプト的に「自殺の救済」を謳ってるのも、まさに最悪。

 

”自殺をゲーム”にする、そんなビジネス。

 

胸糞悪いけど、これは誰かが描かなきゃいけなかったのは事実。

 

それでも、ふとした”狂気”に触れてしまいたくなる。

 

そう思った。

 

こんな狂気は触れたくない、でも。

 

ないわけじゃないからね、こんな世界。

 

 

ゴールドジャンケン

 

結構冒頭に出てくるゲーム。

 

連続チョキ出させるみたいな言葉あったけど、よくわかんなくて少し戸惑った。

 

ここでは福士蒼汰が敵なんだけど、てっきり利根川戦くらいの衝撃があるのかと思った。

 

落とし方も雑だったよね。

 

ただカッコよかった。

 

最後に後ろに持ってく手の後ろに、卵があると思うよね。

 

…なかった。

 

オチは悪くなかったけど、何か違った。

 

試合に勝って、勝負に負けた感が半端ない。

 

単純に、卵握らないでグー出したのはお前が初めてだ、的なバトルの終わり。

 

しかし!!

 

一番の見所はここからだった。

 

カイジの提案したルールに意味があって、それが”結果として負けた”とは言え、ラストで勝っていた。

 

そこまでの内容を端折りすぎてるのも、どうかと思うけど。

 

カイジとしては、それを知ってからの謎解きが面白かったと言うか。

 

サスペンスと、ミステリーの違いに言われるようなものだけども、カイジにもとめていたのは、

 

最初から分かっていた敵側のチートを、カイジが奇想天外に打ち崩すこと。

 

今回、それが人間秤のラストらへんで回収されまくってて、最後が少し物足りなかった。

 

それでもカッコよかったけどね。

 

 

結果として

 

一言でいうと、お祭り映画でもある。

 

天海祐希の遠藤、生瀬勝久の坂崎、ハンチョーの松尾スズキに限らず、まさにお祭り映画。

 

だが、それだけにはとどまらなかった。

 

ただ正直、一番モヤモヤするところがあって、

 

ラストの遠藤との戦い(非公式)は”カイジ”との戦いではない。

 

伊藤開司(本名)は人たらしで、基本的に人を信じること以外は何もできない底辺だ。

 

そこに対して勝負を仕掛けても、伊藤開司が勝てるわけない。

 

不意打ちの利子だとか、そういうので騙されるのは仕方ないが、

 

カイジ」ではなく、「伊藤開司」と勝負をして、勝った気になっている遠藤は随分と滑稽である。(騙されてるカイジも滑稽だけど)

 

とはいえ映画で、今回も昇華されまくった遠藤さん。

 

いい味出してたし、あとカイジも死ななくてよかったしね。

 

カイジのギャンブルの強さは、あのアカギも超えるという公式設定もあるらしい。

 

普段非情になれない分、生き死にの瞬間に彼は輝く。

 

そういった姿に憧れる。

 

そして、それを表現、体現できるのは藤原竜也しかいない、と思う映画だった。

 

原作ファン、そして映画ファンも、一見の価値はある。

 

一つだけ言うとすると、この映画内での社会の感覚が少し分かりづらく甘いし、そこに説明が多くない。

 

福士蒼汰演じる高倉が閣僚と戦った後、何事もなくそれが進められるとは思わないし、戦いにみんな正々堂々としすぎ。

 

ウシジマくんとかは汚いやつもいたし、福士蒼汰演じる高倉も、それだけですむとは思えなかったんだよね。

 

そういうところだけが、説明不足だったのかもな。と思う映画だった。

 

それでも正直、マジで面白かった。

 

藤原竜也はひたすらかっこいい。

 

とりあえず原作をもっかい見直そうと思う。

 

あと、ラストのシーンはやっぱり締めるために、ビール→キンッキンに冷えてやがる!だけど、

 

 

 

 

本当にありがとうございました。